新種のバブル 2021 12 19
書名 「脱炭素」は嘘だらけ
著者 杉山 大志 産経新聞出版
中央銀行は、インフレを警戒して、
利上げの準備を始めているかもしれませんが、
それは無意味だと言えるでしょう。
今、起こっているのが、
「グリーン・バブル」という新種のバブルだからです。
中央銀行は、物価高を抑えるために、
金融緩和の縮小や利上げを考えていますが、
こうした物価高を引き起こしているのは、
脱炭素というグリーン・バブルです。
報道では、世界において、
石炭需要が2022年は過去最高を記録するという。
これは天然ガスが高騰していますので、
エネルギーを石炭に求める国が多いからでしょう。
原油価格も高水準にあります。
普通は、原油価格が上昇すると、
産油国は増産しますが、
先進国が「脱炭素」や「脱化石燃料」と言っているので、
お灸をすえる意味でも、
産油国は増産しないでしょう。
さらに天候不順が続けば、
太陽光発電も風力発電も不振になるでしょう。
そうなると天然ガスに依存することになります。
もちろん、脱炭素運動を始める前に、
原子力発電所を大量に建設すれば、
産油国に対抗できました。
この本によると、
かつては、地球温暖化問題といえば、
環境の関係者だけに限られた
マイナーな話題にすぎなかった。
だが、ここ1、2年で状況は一変した。
急進化した環境運動が
日米欧の政治を乗っ取ることに成功したからだ。
(引用、以上)